Pa Ola Hawaii@屋久島 #2
「わずかな技の中で安らえ」 -マルクス・アウレリウス –
あなたが覚えた小さな技術を慈しみ
その中で安らぎなさいという意味かと思います。
この言葉に出会ったのはワークショップに参加する前日にたまたまつけたTV番組でいきなり耳に飛び込んできた言葉でした。「新しい手技を覚えられる素晴らしい機会をありがとう」そんな思いを胸に心弾ませていた私でしたが、この言葉によってたしなめられました。
2年前、横浜で開催されたワークショップに参加できなかったことを私はとても後悔していました。なぜなら今年の春にクム・アルバが天国に召されたからです。クム・アルバが亡くなる前にすでに後継者を決めていましたが、それが今回のワークショップで来日してくださったクム・ポマイカイです。クム・アルバを失った悲しみを乗り越えてPa Ola Hawaiiが開催する初めてのワークショップの地が屋久島でした。
クラスを始める時はみんなで手をつないでお祈りをするのですが、初日私はクム・アルバのスピリットを感じ心の中で彼の笑顔に会いました。すると心の底から湧き上る温かく大きな愛を感じてとめど なく涙が溢れてきました。両目から溢れる涙は静かに喉元を浄め心臓がある胸の中央でひとつになりました。
そしてワークショップが始まるとクム・ポマイカイは静かにこうおっしゃいました。
「手技を習いに来たとしたらあなたは間違った場所にいます。
なぜならここは自分自身を知るための場所だから」
これは亡きクム・アルバの言葉だと教えてくださいました。
ロミロミは日本ではどちらかというとリラクゼーションの印象を持たれる方が多いかと思いますが、本来は古くからハワイの人々が大切に守り育んできた伝統療法であり伝統文化であることを忘れてはならないと思います。ロミロミは心も身体も魂も健やかであること、ルア(格闘技)やフラ、そしてホ・オポノポノを基盤とした伝統的なアプローチであり生き方そのものです。
人様のお身体に触れさせていただき癒しを施す者としてまず心がけなければならないことは、自分と向き合い自分を愛し自分と調和していることが最も大切なことだと教えてくださいます。私自身が心から安らいで、笑い、喜び、満ち足りたエネルギーの中に身を置いてこそ、本当に愛している人の力になりお互いの成長を促すことになるのだと。
クムは問いかけます。
「あなたの最も大切なクライアントは誰ですか?」
こうして屋久島の森のゆりかごに抱かれながら私の最も大切なクライアントである
「自分自身」と向き合う日々が始まりました☆
つづく♪