お守り
こんばんは。
皆さまのさらなる幸せのはじまりを応援するセラピスト、Ayusaraです。
「ああ。なんだか自分、乾いているな」と感じることはありませんか?
お肌のことではありませんよ(笑)。こころ、です。
大抵は、何かを一生懸命頑張っているにもかかわらず
自分の思い描く通りに物事が進んでいかない時とか。
なかなか努力が報われなくて
「人生こんなもんでしょ?」などと投げやりになって
自分のことを半ば諦めかけている時とか。
こんな時、いちばん自分に冷たい人って「自分」だと思いませんか?
自分への水やりを怠っておいて勝手にしおれる(笑)。
皆さまはどうしていますか?自分を立ち返らせるために・・・。
私はもちろんエンジェルカードを引いてみたりもしますが
大好きな茨木のり子さんの詩集を開くことが度々あります。
最も好きな詩の中のひとつに「汲む」という詩があります。
この詩は私にとっては「お守り」のような詩です。
自分を見失いそうなとき。心にうるおいがなくなっているなと感じたとき。
私は何度この詩を読んで我に返り背筋を正したことか。
ご紹介しますね。
「汲む」
―Y・Yに― 茨木のり子
大人になるというのは
すれっからしになることだと
思い込んでいた少女の頃
立居振舞の美しい
発音の正確な
素敵な女のひとと会いました
そのひとは私の背のびを見すかしたように
なにげない話に言いました
初々しさが大切なの
人に対しても世の中に対しても
人を人とも思わなくなったとき
堕落が始まるのね 堕ちてゆくのを
隠そうとしても 隠せなくなった人を何人も見ました
私はどきんとし
そして深く悟りました
大人になってもどぎまぎしたっていいんだな
ぎこちない挨拶 醜く赤くなる
失語症 なめらかでないしぐさ
子供の悪態にさえ傷ついてしまう
頼りない生牡蠣のような感受性
それらを鍛える必要は少しもなかったのだな
年老いても咲きたての薔薇 柔らかく
外にむかってひらかれるのこそ難しい
あらゆる仕事
すべてのいい仕事の核には
震える弱いアンテナが隠されている きっと……
わたくしもかつてのあの人と同じぐらいの年になりました
たちかえり
今もときどきその意味を
ひっそり汲むことがあるのです
明日から12月。
2016年の仕上げの月ですね。
皆さまの一日一日が健やかで安らぎとともにありますように☆
「12月のおまじない」は明日の昼12時ですよ♪